視える

心霊・怪談・本当にあった話かもしれない。暇つぶしにどうぞ~。

テントの出入り口にご注意

キャンプ場での出来事の話です。

 

私たち家族はキャンプが大好きです。

雪が降ろうと雨が降ろうとキャンプに行くほどキャンプ好きです。

 

テレビもない、電気もない、身近にあるのは自然だけ。

心も体もリラックスでき、毎回楽しく過ごしています。

 

 

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そんないつものキャンプ。

テントの入り口を子どもたちがせわしなく出たり入ったりして遊んでいます。

その度にテントの入り口の幕が揺れています。

子どもの出入りに合わせてテントが揺れるたび、外の景色もチラチラと見え「ぼーっと立ってる変な人いるなあ。空はまだどんより曇ってるなあ」なんて思っていました。

 

そんなことを何度か繰り返しているうち、その遠くに見えていたぼーっと立っていた人が少しずつ近づいてきている気がします。

子どもたちの出入りでテントが揺れるたび、その人はどんどんこちらに近づいてきていたのです。

 

実は最初にその人が見えた時から「生きている人じゃない」というのは解っていました。

ただ気が付いていないふりをしていたんです。

こちらが気が付いたことを察知されると、大抵ろくなことにならないからです。

 

だんだんと近寄ってくる人影。いや、もう既に首から下は普通の人と同じくらいハッキリしてきています。

 

その人影はテントまであと3メートルほどでしょうか。

 

何も知らない子どもたちがテントの入り口を揺らして、テントに戻ってきました。

 

すると、その人影はテントの入り口のすぐ前にまで来ていました。

 

何を伝えてくるわけでもなく、ただただ立っているだけ。

「あー、何もしてこないじゃん。放置しておこう。」

あえて感じ取れた感情のようなものは「寂しい。憎い。」それだけです。

そう感じ取った次の瞬間。

 

それまで見えていなかったはずの顏が、顔だけが、私の目の前にせまってきます。

「うわあっ!!なんだよ!気持ち悪い!!あー、また変なの連れてきた。」

と思った途端、その顔は体ごと消えていました。

 

あれが一体何だったのか、今となっては考えたくもありません。

一つだけわかったことは、その人が自ら死を選んだことです。

「自殺をした人はその場に居続けることしかできない」とよく聞きますが、それが全てではありません。

 

この男性は、ただ誰かに存在を気が付いてほしかったのでしょうか。

それとも自ら死を選び、孤独に死んでいった人が「寂しい。憎い。」という感情を、少しでも感知できる私のような人間に理解してほしかったのでしょうか。

 

そんな気持ちは理解したくもありません。

せっかくのキャンプにそんな思いもしたくありません。

 

皆さんもキャンプにお出かけの際は、そんな「この世への強い思い」を拾わないようにお気を付けください。