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視える

心霊・怪談・本当にあった話かもしれない。暇つぶしにどうぞ~。

【本当に聞こえた話】産まれたかった赤ちゃん

聞こえた話

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切迫早産で入院していた時の話。

 

長男を妊娠中、切迫早産で数週間の入院生活を過ごしていた。

6人の大部屋で、24時間点滴とトイレ以外は極力ベッドというくらいの安静度。

私のいた部屋の隣は陣痛室になっていて、その隣が分娩室になっている。

 

 

大部屋と同じ広さの陣痛室を一つ挟んで分娩室という配置。

 

私のいる大部屋/陣痛室/分娩室 という並び。

 

みんな面会時間以外は暇だから、寝たり話したりと割りと仲良く過ごしていた。

 

病院食に飽きて、毎日「あそこのパスタが食べたい。」とか「焼き肉食べたい」とか「ジャンクフードを食べまくりたい」とか食べ物の話が多かった。

夜は寝言を言う人がいたりもして面白かった。

私も熊に襲われる夢を見て、大きな声で寝言を言ったらしい。

 

そんなある日の深夜。

準夜のナースが1:00頃の見回りに来たのに気がついたけど、いつものことだから知らないふりして寝直した。

たぶんそれから時間はけっこう経ったころだと思う。

頭の上の方から赤ちゃんの元気な泣き声が聞こえてきた。

 

「あー、今日も産まれたんだね~。ここまではっきりと聞こえてくるんだから相当元気な赤ちゃんだなあ。」と何も不思議に思わずに再度眠りに落ちた。

 

 翌朝、「おはよー。」と自室のカーテンを開けて皆に挨拶。

「昨日も産まれたんだねー。すっごい元気な赤ちゃんだったね~。」と報告。

すると「え?声聞こえたの?赤ちゃんの?知らなかった~。」と同室のみんなが言う。

「そうだよね。深夜だもんね。」なんて言って談笑しているうちに、たまたま同室の人の点滴が閉塞で「ピーピー」鳴りだしたのでナースコールで看護師さんを呼ぶ。

 

私:「昨日も産まれたんですね。大きな泣き声でしたね。」

病室にきた看護師さん:「えっ!?昨日というか今朝まで誰も産まれてないですよ~。

それに隣は分娩室じゃなく陣痛室だから、産まれたとしても聞こえてこないと思いますけどねー。」

 

あー、聞こえたのは産まれた子じゃなかったんだ。

この世に産まれてきたかった子たちだったのかな。

産まれてきたかったんだよね、きっと。

私には何もできないから、お空に帰りなさいね。

などと思いながら、それ以上その話は病室の誰にもしなかった。

 

ただ、当然看護師さんとのやり取りを聞いている同室の妊婦さんたちも不思議に思ったはず。

ただそれ以上誰もその話をしなかった。

 

あの子たちは無事にお空に行けたかな。

次こそ産まれることができたかな。と思う。